うつ病
・親がうつ病である場合に、ネグレクトなどの子ども虐待が生じる可能性があります。
・妊娠・出産直後、育児中の女性では、うつ病を発症しやすいと言われています。
・落ち込んでいるように見えなくても、うつ病が隠れている場合があります。
・自殺をほのめかすような発言がある場合は、重点的な支援が必要です。
うつ病とは
うつ病とは、簡単にいうと、脳のエネルギーが欠乏した状態だと考えられています。その結果、憂うつな気分や意欲の低下、体重の低下や腹痛・頭痛などの身体的症状、イライラ、疲れやすさなど、さまざまな症状が現れます。
妊娠・出産、育児とうつ病の関係
うつ病は、大きなライフイベントの時に発症しやすいことが知られています。進学や結婚などの、喜ばしいと思われるような事柄も、うつ病発症のきっかけになります。妊娠・出産は女性にとっても一大イベントであると同時に、ホルモンバランスや生活スタイルも一変させる出来事です。そのため、マタニティーブルーや産後うつといって、妊娠・出産期にうつ病を発症する女性が多いことが知られています。
親のうつ病とこども虐待のリスク
養育者がうつ病を発症した場合、ネグレクトを始めとした子ども虐待のリスクがあります。養育者の病状のみでなく、育児をサポートできるキーパーソンは誰か、養育者が利用できる社会資源は何か、などを評価し、育児をサポートしていくことが重要です。
うつ病診断の難しさ
憂うつな気分は誰でも味わうものなので、単なる一時的な落ち込みなのか、病的な抑うつ状態なのか、判断はとても難しいです。
落ち込んでいるようには見えなくても、以前はできていたことが特別な理由もなくできなくなったり、原因のわからない体の不調が長く続いているなどの理由で、社会生活を送る上での困難があるときは、うつ病が隠れていないか疑ってみることが大切です。
うつ病を疑ったときは、速やかに専門家の診断が受けれるようなサポートが必要です。
参考文献(文献をクリックすると、リンク先に飛べます)
うつ病は、自殺による死亡のリスクが高い病気です。自殺を思わせる発言があったり、以前自殺未遂をしたことがある人、絶望感が強い人に対しては、入院も含めた重点的な支援が必要です。
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