子どもを預けられる親族がいない

・子そだては、肉体的にも精神的にもとても大変。

・核家族化や一人親家庭が増えていて、子どもを気軽に預けられる大人が身近にいないケースがあります。

・養育者のリフレッシュは、大切です。

・市区町村などで子どもを一時的に預かるサービスを行っています。窓口に問い合わせてみてください。

現代の子育ては「孤育て」ともいわれています

子そだてに関する相談に来られるお母さん・お父さんから、

「子どもを育てる責任に押しつぶされそう」 

「こんなとき、どう対応したらわからずに相談にきた」

「自分の育て方に自信がない。でも、だれにも相談できなくて苦しかった」

といった言葉を耳にすることが、よくあります。

子どもを育てているといろいろな困りごとがでてきてきます。授乳のことや、夜泣き、しつけ、心や身体の成長、健康、性格、子ども同士や大人との関係、学校に関することなど・・・その中で、判断に迷ったり、とまどったり、大変な思いをしていませんか?

このような困りごとがでてきたとき、ぜひ専門家に相談してほしいのですが、多くのお母さん・お父さんが、専門家から自分の子育てを非難されたり、怒られたりするのではないかと不安を感じているという声をよく耳にします。相談することに不安を抱えながらも、勇気を振りしぼって相談している人も多いようです。

ときにはお母さん・お父さん自身の時間をつくってみることも大切です

お母さん・お父さんが赤ちゃんを育てている時期は、赤ちゃんにつきっきりになってしまうために家にこもりがちになり、大人と会話をするチャンスも減りがちです。また、子どもの世話に時間がとられ、自分のために使う時間が減ってしまい、溜まったストレスを発散しにくくなってしまうということもよく耳にします。

ときには育児から離れて、自分の時間をもちたい感じることは当然のことです。しかし、子どもをどこかに預けなければなりません。しかし、昔と違って「気軽にお願いできる家族や近所の人がいない」という人が多いの子どもを育てることは、肉体的にも精神的にもとても大変です。わからないことだらけの初めての子そだてなら、なおさらです。また、子どもがある程度大きくなっても、病気の看病などで手がかかります。

共働き家庭が増える一方で、親の世代 (子どもからみれば、おじいちゃんやおばあちゃんの世代) と同居して子そだてをする家庭が減ったので、昔に比べて、子そだてのすべてをひとりで行うことが多くなったと言われています。

今の社会では、核家族化 (夫婦とその子どもだけの家族) がすすんだ一方で、近所づきあいが減ったり、一人親家庭が増えており、養育者が、子そだて中に孤立しやすい社会となっています。

特に、赤ちゃんを育てている時期は、家にこもりがちになり、大人と会話をするチャンスも減りがちです。また、子どもがいなかった時期にできていた外出も難しくなり、気晴らしのチャンスが減ってしまったという人もたくさんいるでしょう。

仕事、趣味、自分の通院、気晴らし・・・理由はさまざまですが、子そだて中も外出したくなるのは当然のことです。とはいえ、外出するあいだは、他のだれかに子どもをみてもらわなければいけません。でも、さきほど紹介したような理由から、多くの養育者の方に子どもを気軽に預けることができる家族や近所の人がいません。

そんな状況にある人を支援するために、市区町村などの自治体が、子どもを一時的に預かるサービスを行っています。たとえば、保育所や学童保育 (小学生が放課後や長期休暇中に通うことができる) がよく知られています。

また、認可保育所が受け入れる一時保育や、ファミリー・サポート・センターなどの短期間の預かりや一時的な預かり制度もあります。あるいは、養育者の入院や冠婚葬祭、親族の介護、出張などのときに、小学校に入学する前までのお子さんを児童養護施設や乳児院で預かる制度を設けている地域もあります。さらに、定期保育や一時保育に預けられない場合でも、数時間単位で子どもを預けて、養育者がほっと一息つけるようなイベントを開催している子育て支援センターや地域の児童館、保健センターもあります。

特別な理由がなくても、養育者の休養やリフレッシュのために子どもを一時的に預かってくれるところも以前より増えています。市区町村などの自治体によって、養育者の方が受けることのできる制度や条件、サービスの名称は変わりますので、ぜひ問い合わせてみてください。

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