子どもがゲームをやりすぎて心配な場合、どうすればいいの?
○ゲームをやりすぎると、アルコールや薬物と同じように「依存」状態になることがあります。
○子どもにゲームを与えるときは使用についてのルールをあらかじめ作っておくことが大切で
す。
○ゲームの依存状態と考えられたら、家族で抱え込まず専門家に相談してみましょう。
ゲームのやりすぎで「依存」状態になることがあります
迫力あるゲームの画面、インターネットを通じて誰かとつながるオンラインゲーム、スマートフォンやタブレットなどを使って時間や場所を選ばず遊べるゲームなど、お子さんたちの周りには魅力的なゲームがあふれています。ほどほどにつきあってくれればいいのですが、ゲームに熱中しすぎて生活や勉強がおろそかになっているのでは…そんな子どものようすに頭を抱える養育者も多いと思います。
実は、ゲームのやりすぎもアルコールや違法薬物と同じように一種の「依存」を引き起こすことが最近問題になっています。オンラインゲームに熱中しすぎて生命を落としたり、課金制のスマホゲームにハマって大きな借金をしてしまった例などを、ニュースでお聞きしたことがあるかもしれません。
いったん「依存」状態になると、簡単に抜けだすことはできません。依存の特徴として、「ゲームのやりすぎで生活リズムがおかしくなる、成績が下がる、家族や友達よりもゲームを優先するなど、日常生活にさまざまな影響が出る」「自分ではゲームをやめることができなくなる」「ゲームができない環境だといらいらしだす」などがあります。詳しくは以下の「ネット依存」診断項目を「ゲーム」におきかえて参考にしてみてください。
久里浜医療センター:ネット依存のスクリーニングテストhttp://www.kurihama-med.jp/tiar/tiar_07.html
大石クリニック:ネット依存チェック
http://www.ohishi-clinic.or.jp/net_check.html
ゲームを与えるときは使用ルールをあらかじめ作っておくことが大切
ゲーム依存への対応は、①「依存になる前の段階での予防」②「依存になった後の援助」の2つにわかれます。
依存になる前の段階での予防としては、子どもが制限なくゲームをプレイできなくなるような環境を作ったり(スマホやゲーム機によっては、使用できる時間を制限することができます。これを「ペアレンタルコントロール」と呼びます)、子どもとあらかじめ話し合って、○○時間以上はゲームをしないなどのルールを決めることが大事になります。学校での勉強や人間関係などのさまざまなストレスが、ゲームのやりすぎの背後にある場合も多いので、まずは子どもの話をよく聞き、頭ごなしに叱ることなく「心配している」気持ちを伝えることが重要です。
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・久里浜医療センター:PC・スマホ使用ルール作りのポイント
ゲーム依存がうたがわれるときは、家族で抱え込まずに専門家に相談してみましょう
依存の状態になった後の援助としては、専門家への相談が中心になるでしょう。ネット依存やゲーム依存について相談・治療を行っている病院もありますが、まだ全国的には多くありません。お近くの保健所や精神保健福祉センター、児童相談所の相談窓口でもいいと思います。ご家族の中だけで悩みを抱えずに、ぜひ連絡し、相談してみてください。
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カテゴリー:子どもに関する困りごと
タグ: なし